樹脂浸透
ナイフカット
シート部のガラス裁断
ガラス裁断
3.ガラスオーバーレイの注意点
  a.ボートの外面は出来る限り一枚のクロスを使う、重ね継の
        場合はナックル 部で行う事で、強度を増し、フェアリングが
        し易くなる。
  b.はじめてガラスオーバーレイをする場合、小さな部材で行い
        その感覚を覚える。
  c.樹脂の可使時間を把握し、段取よく、あわてて作業をしない事。
  d.一枚でグラスクロスを貼る事が出来ない場合はクロスを重ね
       継ぎます。図面指示 以外は30mmとする。
  e.合板が樹脂を吸い、樹脂不足となり白化ることがありますの
       で時間が経ってもう一度積層面をチエックしましよう。
    e .樹脂が半硬化の時点ではカッターナイフでFRPをカットするこ
         とができます、そのタイミングはカットしても端部があまり白
         化しない時点からです。切断によるホコリも無く、早く端末処
         理ができます。
1.下地処理
  FRP作業前にその下地を平滑にすることは、合板と樹脂の接着力を
    高め、FRPの強度を上げ、美しいボートを作る事ができます。
  
2.ガラスオーバーレイ作業
  a.ガラス裁断
   *ガラスクロスをパネル上に刷毛などを使い「しわ」のないようにそ
        の糸が直線なるように覆い、図面指示の大きさでガラス繊維を洋
        裁用の裁バサミで裁断する。この時クロスがズレないよう中央部
        を重しで固定する。
   *ガラスクロスの重ね箇所はコーナー部、シート下部などフェアリ
        ング仕上が容易となるところで行う。
   *残材のクロスはテープ用として規定の幅に切断する。
   *事前にガラス裁断を確実に行う事により
        ・ガラス歩留まりの向上、端材をテープなどに有効利用できる。
     ・余分な樹脂を使うことなく軽く仕上がる。
        ・実質オーバーレイ時間を短縮しゲル化時間内に確実な作業が
         できます。
  b.ガラスオーバーレイ
    *クロス半分を捲り素地に突起物、ホコリ等がないかを最終確認
          する。
    *ポリエステル樹脂(ノンパラ)は可使時間を1時間以内で硬化
          剤を配合し、攪拌する。
      上の画像の場合、ガラス繊維は3分割されているので最大3
          回にわけて作業が出来ます。
    *まず最初は中央部から樹脂を漬けていない刷毛でクロスの「し
          わ」を取りながら延ばしていく。
    *含浸−−刷毛又は面積が広い場合はローラーで樹脂を大ま
          かに塗布し、白い部分はあとから樹脂を補充する。
    *脱泡−−ゴムヘラのような弾力性のあるもので均一の厚みに
          なるように樹脂を延ばしていき、余った樹脂は前後のまだ塗布
          していない場所に移す。積層面に凹凸があると重量増、又表
          面のサンデング時にガラス繊維を傷つけ易くなります。
    *コーナーなどは刷毛でテーピングと同じ要領で行う。
    *最後に気泡、突起、白化などが無いかをチェツクする。
ガラスオーバーレイはガラスクロスを樹脂で浸透することをいいます。
オーバーレイをする事により;
  *完全な防水が可能である。
  *FRP層は硬く、耐久性(耐磨耗性)があるので木質を保護し傷
    がつきにくくしている。
  *合板の両面に施せはサンドイッチ構造となり、パネル強度に寄
    与している。
BDB2-515
515