2.副材料
 *触媒(硬化剤)--パーメック(MEKPO)温度、作業時間により配合量を変え硬化時間を調整します。
 *促進剤-------常温硬化させる補助剤ですが積層用樹脂にはすでに配合されています。
 *空気硬化剤---パラフィンワックスを主成分としたスチレンモノマー溶液、樹脂に混合し空気と遮断し硬化させます。
 *アセトン------道具等の洗浄用。
BDB-143-06
3.ポリエステル樹脂取扱の注意点
 *熱や光により硬化を始めるので冷暗所に保管。
 *購入したら缶に日付を記入、6ヶ月以上経ったものは硬化特性が悪化するので使用は避けてください。
 *樹脂にはスチレンモノマー(有機溶剤)が含有され独特な臭いがします、健康の為にもマスク着用で作業して下さい。 
1.FRPポリエステル樹脂の特徴
 *エポキシ樹脂と比べ、安価で入手しやすい。
 *気温による硬化時間の設定が容易である。
 *ガラス繊維と併用することにより互いの欠点を補い、高強度部材ができる。
 *耐食性、耐熱性(130〜150℃)、耐薬品性に優れ、引張強さや曲げ強さ、耐衝撃性などにも優れている材料です、比重は1.1
    から1.4。
不飽和ポリエステル樹脂はFRPボート、防水加工、タンク類などのの主要原料として馴染みがあり、量販店でも見かけられます。
ボートでは単体で用いられることはなく、ガラス繊維との複合材料として、強化プラスチック(FRP)又フィラーを添加しパテ状のも
のがいわゆる「ポリパテ」として使われます。加工された製品は見かけるが液状の樹脂は見たことも、作業した事もない人が多い
と思いますがボート自作者にとっては簡単、確実に防水処理ができ、耐久性も向上します、化学製品で木材、合板のように見ただ
けではその強度は解りません、その機械的特性において、確実に硬化させることが重要であります。
143-06
2.ポリエステル樹脂の硬化と作業
 *樹脂+促進剤+触媒を混合することにより硬化するが積層用樹脂には促進剤がすでに混ぜられており触媒だけで硬化する
    2液性になっている。
 *樹脂は空気に触れている部分は完全に硬化しない、少量のパラフィンをいれるとそれが浮出て膜をつくり空気を遮断し完全
    に硬化してくれる。
 *触媒(硬化剤)はポリエステルの重合反応させ硬化を進めるものでMEKPO,BOPなどがある。
 *ゲル化とは液体のポリエステル樹脂がゼリー状ように高粘度となりそれ以上使用不可の状態で使用限界時間でもある。
 *硬化剤の添加量は1.0%〜2.0%の範囲が最も良く、0.5%以下及び2.0%以上で添加してはならない。
 *温度は15℃〜30℃、湿度は60%〜80%で作業するのが望ましい。
 *容器内のポリエステル樹脂はそれ自身の硬化熱で硬化時間が早まるので注意。
 *ガラスオーバーレイの場合は60分以内、ガラステーピングの場合は40分以内にゲル化するように硬化剤を調整する。
   「ポリエステル樹脂の硬化時間と注意点」参照