動力の備わっている艇をモーターボートと呼び、小型艇ではその動力源はほとんど船外機です。
1.モーターボートの機能、特性
*ボートの特性には相反する事があり、たとえばスピードを重視すれば大きなエンジンが必要になり、船価、維持費が高くなる
という問題も発生する。使用目的、海域などを考慮しボートに何を求めるのかをはっきりさせることが満足できるボーテングに
通じると思います。
*速力
モーターボートであれば第一にそのスピードに興味がいきます。加速性能、最高速力、経済性での巡航速力、などがありま
すが、いくらボートに速度能力があっても荒れた海域で速力が出せない様では安全面においても安心できません、耐波性能
も速力を考える上で重要な要素です。小型艇の速力は
船外機の選定を参照してください。
*安全性
海上で事故があった場合、陸上とは異なり、すぐには助けがきません、また自力で対応しなければならない事もあります。
安全備品の携行も大切ですが、ボートの安全性を認知しておく事も大切です。ボートは縦方向で転覆することはありません、
横方向に傾斜して、もとの状態にもどらない場合を転覆といい、その傾斜角度はおおむね艇の横断面で判断でき、正式には
復原力を計算します。
a.和船タイプのデッキの無い艇が一番傾斜角度は小さい、横波での海水浸入が一番危険です、その海水は艇の傾斜方向
に移動し(自由水と呼ぶ)、復原力を減少させる働きがあります。艇を波に立て、侵入した海水を排水する
ことが重要です。またエアータンクなどの浮力体を備えることも安全対策のひとつです。
b.デッキ位置の高い密閉された艇では艇
が60-70度傾いても元に戻ろうとする
力が働きます。
c.安全性にはこの他に横安定性、動揺性
などの要素があります。