製作例(画像)
      43A ランチボート 15                             446 ロウイングスキッフ                        454 カヌー 16
          455 シダーカヌー17                             456 レンジャー15 カヌー                     457 カヤック 17
     462 クルージングセーラー 22)           478 デーセーラー 18                          479 キヤットボート 15
4.ガラスクロスオーバーレイ
 *シェルの両面にガラスをコーテングしモノコック・コア構造とする。
  *強度の必要なボトム部ではガラスクロスを2-3、積層する場合がある。
 *一般的にはエポキシ樹脂を使うが、ポリエステル樹脂の場合、下地にプライマー処理をすると木材と樹脂との接着性がよくなる。
 c.接合
  *エポキシ接着の場合はストリップ材間の釘は必要ない。
  *厚さ15-20mmのストリップ材の場合は釘とエポキシ接着剤を併用する。
  *釘は3プランク通し、間隔は300-450mm。
図3-4
図3-3
図3-2
図3-1
3.プランキング
 a.一般
  *ストリップ間に目違いが少ないように張ることは、美しく仕上がり、
       フェアリング の労力も短縮てきる。
  *ハルにバテンを当てその歪みが少なくなる方向に張れば、目違いが少なくなるが、
       場合によってはプランク間に隙間が生じる事があるのでテーパーストリップ材を 挿入する。(図3-1)
 b.パターン
  *一般的にシアー部から始め、張り合わせる、プランク材はシアーラインと平行だと見た目美しい、しかしキール部ではその
       端部をテーパー合せする必要があり手間がかかる。(図3-2)
  *キールから張り合せる場合シアー部は延長して張り最後にシアーラインに合せて切断するのでテーパー合せの手間がな
       いが材はシアーラインに平行とはならない、色塗装をする場合は問題ない。(図3-3)
  *ビルジ部を境としてシアー、キール双方から張る、プランク材がシアー、キールともに全通し縦強度が増す、6m以上の艇
       によく用いられるパターンである。(図3-4)
  *デコレーションプランキング;色違いのストリップ材を使いハルを模様すると個性溢れる艇に仕上がります。杉の心材は赤、
       スプルースは白、カヌーにはよく使われる。
角形
舟継ぎ
台形
アーク
3.ストリツプ材
 a.一般
  *艇全長の長さののストリツプ材を使用する、短い材はスカーフで継ぎ足す、スカーフ長さは厚みの5倍以上。
  *厚みはロウイングボート、カヌーなど小型艇では6mmですが強度の必要な艇は船底部に8mmを使う、全長9mの重量艇で
       18mm前後を使う。
  *高品質な木材を必要とせず、小型艇では一般的には杉材を使うが、強度が必要なキール、ガンネル部にはシッカ・スプルー
       スが使われる事がある、特殊な例としてバルサ、フオームコアなども使われている。
  *材は柾目を使っている、コア構造なので圧縮強度がよく、材同士の釘打ちにも割れずらく、又均一な硬柔性で削り易くフェア
       リングが楽である、目(繊維)の通った材は強度だけでなく、変形「アテ」も少ない。
  b.角材
    *ストリップ材の加工が容易である。
    *ビルジ部など曲率の大きな箇所では隙間が開きエポキシ充填により重量増加になり、面の成形(フェアリング)に時間が
          かかる。
  c.アーク材(BEAT&COVE)
    *接着面が大きくなり、又隙間が少なくて軽く艇が仕上がる。
    *アーク形状の上下の重なり材の「ズレ」を補正するため、クランプ箇所が減ると共にフェアリングの時間を短縮できる。
    *ビットか必要だが、ルーターなど機械で同一形状の材を作成するため加工にあまり時間がかからない。
  d.台形材
    *隙間がないので軽く艇が仕上がる。
    *その角度が異なるのでストリップ材おのおのを現場合せし、技量と手間がかかる。  
1.ストリッププランキング工法とは、その特徴;
 *軟質木材を芯材とし両面をファイバーグラスでコーテングしたコア構造で、平張り工法の一種です。
 *どのような形状の艇でも建造できるが、カヌーやローイングボートなどハル横断面の曲率の大きな艇種に向いている。
 *時間と手間のかかる工法、特に外面のフェアリング(平滑化)。
 *ストリップ材は艇の前後方向に張られ、木材の鋼性によりその方向はたやすくスムーズな曲線を得る事ができるが、幅が
   20-40mmと狭く、個々に動き、凸型なのでスムーズ面が出にくい。
 *高度なスキルを必要としない、又短い空き時間でも作業が可能であるので自作向きである。  
BDB-431
2.型
  *横フレームだけの簡単な型である。
  *仮型は厚み12mmぐらいで必要に応じ部分補強する。
  *型の間隔は薄いストリップ材で300mm厚材で450mm前後。
    *型にハテンを通し、ステム、トランサムのヘベル取り、並びに
      型フレームのフェアリングをし、型の歪を取り除くことにより曲
      線美が生まれる。
431
2.建造の一般的な工程; 
 a.材料加工----ストリツプ、型フレーム、ステム・キール材など
 b.組立台作成
 c.型フレーム、ステム、キールなどを組立台上に設置
 d.プランキング----プランク材を突合せで接着剤、釘で接合する。(ボーリング場のレーンも同じ方法です)
 e.外面フェアリング----はみ出した接着剤を削り、補修、スムーズな曲面に仕上る。
 f.外面ガラスクロス・オーバーレイ----エポキシ、又はポリエステル樹脂。
 g.内面フェアリング
 h.外面ガラスクロス・オーバーレイ
 i.一般工程----仕切壁、デツキ取付など