9.フェアリング用ポリエステルパテの作り方
  一般のポリパテを使ってもよいが、フィラーにタルクが使用されており、重く、耐水
    性に欠けます。
  a.ポリエステル樹脂にパラフィン溶液を3-5%加え攪拌する。
  b.エアロジル、フェアリング用フィラーを加えエポキシ樹脂と同様に攪拌す。
  c.溶剤が揮発しないようにフタ付き容器に保管する。
  d.パテ付け時にダンボール上に必要量移し、ヘラでパテを小さな粉ダマリを潰し、クリーム状にし硬化剤をスポイトで数滴混合
        せる。私の1ccノスポイトでは50滴なので30gのパテ0.5%の硬化剤の場合は7-8滴となる。
  e.ポリエステルパテの配合例
   *ポリエステル樹脂 100g+エアロジル 60cc+研削用フィラー 150-200cc
*フィラーの保管
    フィラーは非常に軽く飛散しやすい素材です、特にマ
    イクロスフェアは気管支に入るとゼンソクのように咳
    き込む事があります。私の場合は購入後ペットボトル
    に移し、口が狭いのでそのつど飛散が少なく、ペース
    ト類を作る時、小分けしています。又エアロジルは湿
    気に弱く、ペーストを作った場合 「だま」になりなすい
    ので注意が必要です。
*WEST SYSTEMの動画でその粘性を確認して下さい。
7-a                 7-b
7.充填用エポキシ樹脂の作り方
  a.主剤と硬化剤を正確に計量し混合する。
  b.用途に合った添加剤を7-8分加え残りで粘度を調整する。
  c.数十グラムであれば残材の合板上で攪拌します、量が多い場合はボウル
       で攪拌しその少量を板の上で粉のダマを潰すように練り直すと、なめらかな
        ペースト状になります。
  d.出来上がっペーストはヘラで塗る、もしくはフィレットのような場合は三角に詰める
  e.エポキシ樹脂ペーストの配合例
   *構造フィレット用 
            エポキシ樹脂 1L+エアロジル 1000cc+タルク 600cc
                             (1kg+エアロジル 850cc+タルク 500cc)
   *フェアリング用
            エポキシ樹脂 1L+エアロジル 700cc+研削用フィラー 1500-2000cc
                           (1kg+エアロジル 600cc+研削用フィラー 1300-1700cc)
6.充填用エポキシ樹脂の種類と用途
  a.フィリング用:接着性、強度が求められフイラーにはエアロジル、グラス類、を配合します。
  b.構造フィレット用:強度、接着性が求められフイラーにはエアロジル、タルク、グラス類を配合します。
  c.一般フィレット用:
  d.フェアリング用:研削性、密着性、比重、サンデング後の表面の滑らかさが求められフィラーにはマイクロバルーン、Q-セル
       などを配合します。
   *充填用エポキシ樹脂はその作業にあった樹脂にするために複数のフィラーをプレンドします、各フイラーの特性を十分に知
         りあなたの作業に合った充填剤を配合して下さい。
   *構造用とはボートの主要構造部材であるハル、デッキの外板、キール、縦・横のフレーム、バルクヘッド(隔壁)などのに用
         いられるものでその他は一般用と区別します。
5.接着用エポキシ樹脂の用途                                                                         使用量(L/m )
            接着圧        厚み(mm)    接着剤の種類       軟質木材、合板    硬質木材、合板
            高圧           0.2        軟質ペースト         0.35           0.30
            低圧           0.5        硬質ペースト         0.54           0.49
4.接着用エポキシ樹脂のフィラーの配合
  各メーカー、種類により樹脂の粘度は異なっています、フィラー量は参考で(1)の粘度変化で作業にあった接着剤を配合して
    下さい。
    a.軟質接着剤
       *エポキシ樹脂 1L+エアロジル 600cc         1kg+エアロジル 500 cc
    b.硬質接着剤
       *エポキシ樹脂 1L+エアロジル 1000cc        1kg+エアロジル 850 cc
3.木部接着用エポキシ樹脂には接着圧力の違いにより
     軟質と硬質ペーストがあります。コーテング用エポキシ
     樹脂はその配合比が4-5:1と低く少量の接着剤を使
     う場合、正確な配合がしずらくまた米国の硬化剤の添
     加物規制で不良硬化が起きやすくなっている。その点、
     国産の市販品の配合比1:1のエポキシ接着剤は使い勝手が良い。私は低粘性エポキシ接着剤を板など広い面積の接着
     にはそのままで使用し、角材などの接着にはエアロジルで粘度を高くし、フィレット剤などはより粘度を高くして使っています。
フィリング                 フィレット                フェアリング
(隙間充填)         (接着アール出し)             (成形)
フィラー配合量       無し             少し            中位           多く
状態           シロッブ状         ケチヤップ状          マヨネーズ状    ピーナツバター状
                                                          軟質ペースト         硬質ペースト      パテ
用途                コーテング       木材積層の接着用         一般接着用     フェアリング用
          接着部のアンダーコート   パネル継の接着用(高圧縮)   強度フィレット用   一般フィレット用
                グラス積層用                                     隙間埋め用
BDB-143-03
1.フィラー配合による粘性の変化とその用途
コーテング用エポキシ樹脂に添加物(フィラー)の配合により粘性、特性が代わりそれらはいろいろな用途として使われます。
143-03
2.フィラーの種類と配合後の特性、並び用途
  a.シリカ(エアロジル 200): 親水性フュームドシリカ 、増量剤、増粘剤、垂れ防止剤 、接着、シーラント用。強度はあるが
       硬化後は非常にサンデングしずらい。
  b.グラスバブルス(3M K-25): 微小中空球粉体、組成 ソーダ石灰硼珪酸ガラス、軽量でサンデングし易いパテができる。
  c.マイクロスファイア
  d.Q-セル: グラスバブルより滑らかなサンデングし易いペーストができる。軽量化が可能、その軽量の為サーフボードの修
       理に使われる。
  e.マイクロバルーン: 圧縮強度有比重り軽いペーストができる。サンデングし易い 大きな隙間埋めに適する。
    エポキシ樹脂のみ使用可
  f.タルク:含水ケイ酸マグネシウムの粉末です。大変柔らかい物質で、削りやすく造形用のパテ充填剤として大変優れている。
    圧縮強度が高くなるのでしフィレット剤としても使われます。
  g.ミルドグラスファイバー:粉末グラスファイバー、引張強
        度改良、ゼリー状の滑らかなペーストの表面が滑らか
        になるになる。
  h.チョツブストランドグラス(3mm):強度増大となるがペ
        ーストの 表面はあらくなる。
     i.木粉:硬化後も木質に近い質感となり、クリアー仕上の
        木部の接合、補修用に向いている。