2.グラス積層の用途とエポキシ樹脂
a.グラス積層用にはコーテングと同様、低粘性エポキシ樹脂が使われる。樹脂に流動性がある
のでガラス ファイバーの脱泡性もよく作業性の向上と共に品質、強度もよくなります。
b.オーバーレイ:ガラスクロスなどを使い面状に積層することを言います。
*より完全な防水が確保されます。
*パネル強度を高めたい場合に使い特に合板の両面を積層する事によりサンドイッチ構造の
効果をもたらし飛躍的に強度が向上します。
c.テーピング:グラステープなどを使いテープ幅状で積層します。
*キール、チャインなど部分強度補強に使用。
*キール、チャインなど擦れで痛み易い部分をスレ材として使用。
*部材の接合部、フィレツテング部に積層し接合強度を高める。
BDB-143-02
1.コーテングの用途とエポキシ樹脂
a.コーテング用には低粘性エポキシ樹脂が使われる。木部への浸透性がよく接着力が増します。
b.木材の防腐コーテング:低粘性エポキシに専用シンナーで希釈し木材繊維の奥までエポキシ
樹脂を浸透させ水分の流入を防ぎ、防腐効果のあるコーテング。マリン合板を使う場合は問題
が無いのですが、国内のラワン合板で特に白色に近い合板は木材の辺材(図-1)を使ってい
るので腐りやすく、この防腐処理をするとボートが長持ちします。
c.一般コーテング:木材の表面に低粘性エポキシを塗布すると防水効果、合板をコア材としたサ
ンドイッチ構造のようになりパネルの曲げ強度が増す(図-2)、一般塗料と比べ塗膜が厚いの
で塗装時のサーフェサーの役割を持ち塗装仕上がりが美しくなる。
d.アンダーコーテング:接着、フィレッテング、グラス積層面に事前に低粘性エポキシを塗布する
ことにより樹脂が木材に浸透し接着面積が増加し、より強力な接着力が得られる。(図-3)又
アンダーコートをしない場合のグラス積層は木材が樹脂を吸い、グラスフアイバーは樹脂不足
となり、その作業後に白化現象が現れ、FRPの強度不足となる。
e.オーバーコーテング:グラスファイバーは布状であるので積層後の表面は細かな凹凸であるの
でコーテングする事により滑らかな面を作り、又その後のサンデング時にグラスを傷つけない
役割(図-4)、塗装の下地処理の役目がある。
コーテング/積層用には一般に低粘性エポキシ樹脂(600-1OOOcps程度)が使われます。
143-02
3.エポキシ樹脂の使用量(1リットル当りの塗布面積m2 )
a.コーテングの場合 最初のコーテング 次回のコーテング
軟質系の木材、合板 6.1 9.8
硬質系の木材、合板 8.0 9.8
浸透性がなく表面が滑らかな物 12.3 12.3
*コーテングの場合の樹脂の使用量はその浸透性と表面の粗さに左右されます、サンデングをし表面を
滑らかにする事は余分な樹脂を使わず軽くて美しいボートができます。
b.グラスファイバー積層の場合 最初のコーテング オーバーコート
200gグラスクロス 3.2 6.2
270gグラスクロス 2.8 5.2
320gグラスクロス 2.6 4.4