JAS合板xポリエステル樹脂:自作の最初でボート作りの経験、勉強用の材料としてはよいが、合板、木口の耐水処理の
   方法によりその耐久性にはかなりのバラツキが生じる、一般的には劣る。
JAS合板xエポキシ樹脂:合板木口の防水処理を確実に行なえば耐久性、強度共にも増すが、双方の材料の耐久性に開
   きがありバランスの悪い選択であろう。
オクメ合板xエポキシ樹脂:材料使用量が少なく、軽量が要求されるカヌー、カヤック等には良いであろう。
バーチ合板xポリエステル樹脂:自作者にとってはその技量バラツキにおいても比較的に安定した品質が得られ、安心して、
   リーズナブルな費用でボート作りが出来る。
バーチ合板xポエポキシ樹脂:合板指向特性から、マルチハル、クリンカーボート向きである。
*小さなボートでは合板、樹脂等の材料費比率が高く、自作労力も少ない為、安価な材料を使ってもよいが、ボートが大きくなる
   に従って、その逆で、そして要求耐久性も長くなり、高価な材料を使ってもメリットがでる。
合板の種類別比較
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2.樹脂の種類
  a.エポキシ樹脂
    強度、接着性に優れた樹脂であり、欧米では自作ボートに欠かせない材料である。その取扱を正確におこなわないと十分
        な強度を引 出せない。
       温度管理が重要で、硬化時間のコントロールがしずらいなど難点がある。輸入品にはボート専用の樹脂があるが、約¥40
       00/kgと 高価である、国内でも防食樹脂ライニング用で約¥2500/kgで入手できる。
  b.ポリエステル樹脂
    FRPといえばポリエステル樹脂を使ったものが一般的で通販、DIY店で¥1000/kg以内で入手できる。取扱は簡単であ
        るが溶剤の臭いが気に掛かる。ボート用として強度は十分であるが接着性に注意を払う必要がある。
1.合板の種類
  a.JAS合板
    ボートに使われているそのほとんどがラワン合板で、入手しやすく、安価である。構造用合板でフェノール樹脂を接着剤に
        使った構造用合板があるが、9mm以下の合板ではほとんど見かけない、タイプI合板は接着剤にメラミン系樹脂を使い、ラ
        ワン材自体に防腐処理をしていない為、水分を含むと腐り易く耐久性が低い。又多孔質なので塗装性が悪くポリエステル
        樹脂は剥がれ易いので必ずプライマーでの下地処理を必要とします。1種1等以上の品質を使ってください。
  b.オクメ合板
    小型ボートの自作にはマリングレードのオクメ合板が軽量でかつ強度もあり最適で、耐久性も高いが、世界的にその資源
        が枯渇し、日本では殆ど需要がない為
        入手が困難で高価である。
  c.ロシアンバーチ合板
    接着剤、単板の質、強度、耐久性など
        マリン グレードに近い合板である、北
        欧ではボート用として使われ、最近では
        米国でも使われ始めている、国内でも
        代理店があり、入手可能となつた。難
        点は比重が0.7と重たい事。
ステッチ&グルー工法による自作ボート用材料には大きく分けて、芯材となる合板、その接着剤そして外板シーム、オーバーレイ
のFRP材料です。
すなわち合板と樹脂の組合せにより強度、耐久性、コストが決まります。
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