6.オールで漕ぐ場合
  出来るだけ前に乗って、トランサムを上げ、引き波が発生しないような
   状態で漕ぐとスピードも上がり、楽に漕ぐ事ができます。
5.引き波によるボートスピードの見分け方
  低速:引き波がボートのトランサム面から離れず渦を作り (g) のようになっている状態
           で非滑走と言う。この時の速力はおよそ4−6kt。
  中速:引き波がボートのトランサム面から離れ山
           のような引き波も速力が増すにつれて後方
          に移動し小さくなっていく (h) 。このような状
          態を半滑走と言い、ボートも安定して走り始
          めます。この時の速力はおよそ5−10kt。
  高速:引き波がボートのトランサム面から完全に離
           れその波の盛上りもほとんどなくなってくる (i) 。このような状態
           を滑走と言いう。この時の速力 はおよそ9kt以上である。
3.オーバートリム
  走行直後 (e) 図のように船首が異常に持上った経験はありませんか、
    これは大きな馬力の船外機を取付、船尾に荷物が多い場合ボートの
    重心位置が後方になり、揚力位置との関係で発生します。荷物の移動
    、操船位置の移動の為のイクステンション(延長)チラーで改善すること
    ができます。(b) (c)図でも解るように船底の揚力位置は移動します。そ
    れに合せて操船者も走行直後はその体重を前方に、そしてスピードが上
    がるにしたがって後方に移動するとスムーズな加速を得られるでしょう。
*ボートを操船するにはルールがあります、免許の不要なボートに乗っている人もそれらを守りましょう。
*このような小さなボートは重量の増加に対して敏感に反応し、スピード、安定性の低下を招きます、余分な荷物は出来るだけ積
   込まないことが安全で快適なボーテングングができます。
BDB-022
2.ボートの走行姿勢の修正
    ボートの走行姿勢はそのスピード、加速性に大きく影響します、
    他艇と比べ不満のある方はいちど調整してみてはいかがですか。
    調整は船外機のチルト装置で船外機を回転させプロペラからの
    推力の方向 (角度)を変える事によりボートの姿勢を修正します。
    基本はキールラインとプロペラの中心線が平行であること。船首を
    下げるには船外機を赤方向に回転させ、上げたい時はその逆方向
    です。個々のボートにより特性が違うので、具体的な事は言えませ
    んが、トリム角度は3−5度が一般的です。
4.荒天走行
  荒天時には波と直角に近い角度で大きな横波を受けないように海面の遠方を見て波
    を予測しましょう。一番の問題はボートのスピードを落とすことです。速力が低いと波の
    影響を直接受け (f) 場合によっては横転する事もあります。ある程度のスピード (g)
    が出ていれば、揚力によりボートは持上って波の影響を受けずらく、またその揚力がボ
    ートの動揺を抑えてくれます。
022
1.ボートの走り方
  ボートは停止時 (a) からプロペラを廻し推進力を得て、飛行機と同様に船底に揚力が働き船首が持上ってきます。(b) プロペラ
    の回転数を上げると推力は増し、揚力も大きくなりボート全体を持ち上げ、水面と接する面積も減り抵抗も少なくなりより高速で
    走行することも可能となり (C)、これを滑走状態と呼んでいます。揚力の中心(ボートを下から支えている)も後方に移動し、船首
    もしだいに下がってきます。